【#10 センターレベル英語】第17回分出題の解説
どーも、ぱなそです。
とうとう9月になってしまいましたね……。平時ならば夏休みが明けていざ秋学期、という時節ですが、コロナ禍でリズムを崩されている身としては、なんだか時間が徒らに過ぎているように感じられます。
さて前置きはここまでにして
今回は、解説はpdfにせずここに直接掲載したいと思います。
問題☞https://twitter.com/chisuga_mai/status/1300743240836997121?s=20
解説
今回の問題はどうだったでしょうか。
風鈴の音色はいつ聞いても涼しい心持になりますね。もっとも、現代はエアコンが普及しているので、そういった情緒も薄らいでいるかもしれませんが……(;^ω^)
( ア )について
さて、そんな風鈴について言及した台詞を埋める問題。最初の空欄から見ていきましょう。
空所の直前にcoolerという比較級が顔を覗かせていますね。無論、必ずしも比較対象が言及されるとは限りませんが、選択肢を見てみると比較級で見慣れた語句が並んでいますから、空欄の後ろに比較対象が来ていてもおかしくないな、というセンサーは張っておいて損はないでしょう。
実際、本問はそのセンサーに上手く引っ掛かります。見抜きずらいかもしれませんが、そういう場合は実際に選択肢を当て嵌めて考えるのも作戦です。たかだか2通りしかありませんから。
例えば、asを入れてみると……cooler as it really is,...となりますね。そもそもここでのitが何を指しているのか分からないと正誤判定は厳しいかもしれませんが、どうでしょうか? 風鈴ですか?
it really is...と、形としては<S V>の第一文型ですが、古典英語じゃあるまいし、It is.なんて文章はnon-senseです。とするならば、英語の原則に立ち返って、「繰り返しは省略」されているのではないか、と疑うのが筋です。だとするならば、なにが?
(※答えは後ほど……)
It makes us feel a bit cooler. It really is cool.
☞It makes us feel a bit cooler as it really is.
としたくなるかもしれませんが、これはおかしいですね。一文目はcoolerと比較級で、二文目はcoolで原級ですから、釣り合わない。後ろにasがもう一つありますが、これは従属節を従えるasなのでas (原級) as の形ではないです。
一方で、thanを使えば、
☞It makes us feel a bit cooler than it really is.
と上手くいきますね。比較級と等級の落差をthanが受け止めてくれている、という感覚でもここでは十分でしょう。
尚、先程の問いかけの答えになりますが、ここでのitは天気等を漠然と受けるitでした。だから、省略されているものはcoolみたいな気候を表す表現ではないか、という勘を働かせられると良いですね。
ex)It is hot outside today.
漠然と今日の気候を受けて、it。その漠然としたものはhotですよ、とisで軽く繋ぐ。もう、この使い方は見抜けますね。
( イ )について
keepという動詞が含まれた文で見慣れたものには、どんなものがあるでしょうか。
2,3回前に出した例文を覚えていますか?
Water is kept running.
これはWaterを主語とする受動態ですから、ちょっと分かりづらいかもしれません。能動態に書き換えてみましょうか。
☞Somebody kept water running.
いわゆる”動作主”が元の文に不在なので、そこはSomebody(誰かさん)でボカしました。が、kept(keep)が取る文型が明瞭になりましたね。keep O Cの第五文型が見えれば勝ちです! この文型だと、waterとrunningの間に主語述語の関係が成り立つ(ネクサス?)というのは有名な話ですが、それを今回の文章に当て嵌めてみると、
keep windows ( イ )
で、丁度C(補語)のところが空所になっています。ここで選択肢を見てみると、"close"と"closed"の二択であることが分かります。close(クローズ)と動詞として使う場合は、先程の例のようにclosingかclosedにしなくてはなりませんね。ということは、この”close”は形容詞のclose(クロース)、「近い」の意味であることが掴めます。ここから消去法で、"closed"が答えだ!とできますね。
〇You kept windows closed.
✕You kept windows close.
今回は以上です。お疲れさまでした。また次回、お会いしましょう。